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『或る農学生の日誌』から

ぼくらは空想でならどんなことでもすることができる。けれどもほうたうの仕事はみんなこんなにぢみなのだ。そしてその仕事をまじめにしてゐるともう考へることもみんなぢみな、さうだ、ぢみといふよりはやぼな所謂田舎臭いものに変わってしまふ。
 ぼくはひがんで云ふのでない。けれどもぼくが父とふたりでいろいろな仕事のことを云ひながらはたらいてゐるところを読んだら、ぼくを軽べつする人がきっと沢山あるだらう。そんなやつをぼくは叩きつけてやりたい。ぼくは人を軽べつするかさうでなければ妬むことしかできないやつらはいちばん卑怯なものだと思ふ。ぼくのやうに働いてゐる仲間よ、仲間よ、ぼくたちはこんな卑怯さを世界から無くしてしまはうではないか。
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